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最後の悪あがき「ハンドメイドブック」 |
今年(2018年)、後期高齢者になった。「前期」のときは意識しなかったが、「後期」となると先が見えてくる。この仕事を引き継ぐ者はなく、自分一代限りだと決めている。 あの世にまでは在庫を持っていけない。しかし、生ある限りは出版を続けたい。思案の揚げ句に考え出したのが1、2冊を作っておいて、それが売れたらまた作るという「受注生産」にも等しい出版方法だった。 これなら不必要な在庫を抱え込まないですむ。女房に製本を学ばせた。試しに2点作ってみたが、何とか形になったものの、一冊作るのに2、3時間かかり、「私の時給はどうなるの」とのぼやきが出てきた。 確かに、これではどうしようもない。在庫を持たず、しかもそれなりの価格設定のできる本作りはどうするか。妄想とは恐ろしいもので、いかに速く、格調高く、そして、再生産可能な形でやっていける道がどこかにあるのではないのか、と大真面目に考え出した。 これから始める出版には試行錯誤・紆余曲折しそうだが、とりあえずこれを「ハンドメイドブック」と名付けてみたい。売れなくてもいいから作りたい本を、不要な在庫を持たないですむ出版を。手作りによる極少出版は「瓢箪から駒を出す」ような手品となりそうだが、新たに始めるこのジャンルの出版にご注目下さい。 |