マイタウン(MyTown)| 一人出版社&ネット古書店 |
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中部屈指の秘境、徳山村へは多くの研究者らが訪れ、それぞれの立場から研究が進められた。その成果は学会や研究者らの地元で発表されるものの、徳山村で披露されることはあまりなかった。 「自分たちもそうした成果を聞いてみたい」 「発表を村でもやってもらえないか」 そんな思いから村と研究者らの交流会が持たれることになった。それが「徳山村の自然と歴史と文化を語る集い」の出発点でもある。 第一回の集まりには民宿「やじろう」へ多くの人が集まった。この企画に一番喜んだのは当の研究者らであった。彼らの発表に対して「他の地域のことが分かった」「先生、それはちょっと違いますよ」などと村人らの率直な意見や感想が出され、居ながらにして聞いたり確認したりすることもできるからだ。研究者同士の学問領域を越えたところでの交流の輪も広がった。 この本はそうした研究発表をまとめたものである。それは徳山を多くの人々で掘り起こしたもので、「徳山学」と呼ぶことができるのかもしれない。 |
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